闘宝伝承・番外編 闘宝伝笑CPEキャットファイト22周年記念大阪公演 なにわ花びら大回転2023－さよならユニバース！最後の味園ユニバース－2023年10月22日（日）＠大阪・味園ユニバース大会

大阪・味園ユニバースで開催された「闘宝伝笑CPEキャットファイト22周年記念」公演は、華やかさと退廃の入り混じる濃密な夜を閉じ込めた記録だ。老舗キャバレー独特の光の反射や円形ステージが、女性たちの肉体的なぶつかり合いをよりドラマチックに浮かび上がらせる。観客の熱気と汗の匂いが混ざる中、最後のステージに立つ者たちの覚悟と哀愁が、場を支配する。舞台的演出と生々しい接触が共存するキャットファイトの臨場感が圧巻だ。

出演陣には、範田紗々・若林美保・小向美奈子といった“伝説級”の顔ぶれが揃う。それぞれが異なる個性を放ち、成熟した肉感の対比が観る者を惹きつける。範田は妖艶な余裕を漂わせ、若林は緊張と高揚をたたえた舞台女優のような熱気を放ち、小向は肉弾戦を楽しむ快活さで笑いを生む。衣装はビキニやリングコスチューム中心で、露出と汗の照り返しが視覚的にもフェティッシュ。レビューでは「セクシー」「大人の色気」と評されるように、肉体を魅せるプロ意識が際立つ。

プレイではビキニバナナマッチや罰ゲーム戦など、CPEらしいユーモアとエロスの融合が見どころ。「騎乗位」「立ちバック」といったポーズに観客の歓声が重なり、羞恥と興奮が同居する空気が場内を包む。範田とLINDAの試合は、観る者を息詰まらせる艶やかさで好評。「唯我姉さん」の奮闘には賞賛の声が多く、観戦したファンからも“これぞCPEの真骨頂”と称された。動きの中に見える腰の痙攣や息遣いの揺らぎが、演出を超えたリアルを写す。

CPE作品らしく、笑いとフェチ、格闘と愛嬌が渾然と一体化する点が本作の魅力だ。バトルアクションAVとしての完成度と、“見世物的エロス”の演出センスが作品全体を支える。老舗会場の終幕を飾るにふさわしい熱量が凝縮され、フェチ的にもコスチューム・動作・声音の全方向から刺激が届く。舞台の記録であり、時代の終わりを見届ける興行としても見逃せない一作だ。